ゲノム編集でヒト受精卵を修復、米初、将来性は? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

ゲノム編集でヒト受精卵を修復、米初、将来性は? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト:

アメリカで、米・韓国・中国などの学者のグループがゲノム編集技術により難病を受精卵の段階で操作して父親から遺伝するはずであった重い心臓病の遺伝情報を取り去ることに成功したというニュースです。



自身に重大な遺伝病が在ることが分かっていて子どもを欲しいと願った時、生まれてきた子どもにその遺伝病が伝わらない治療ができることを望まない人はいないでしょう。
しかし、一方倫理的面からはこのような操作は許されないと考えることも十分に理解ができます。

既に、ゲノム編集技術は急速な進展過程を進みつつあり、止めることはできないと言っても過言ではない状況にあります。

ゲノム編集された植物や昆虫・動物や細菌などは今大量にこの世に出始めています。(アメリカではゲノム編集キットが200ドルくらいで販売されており、ゲノム編集技術の講習会が有料で街なかで開かれています。高校の生物を修得した程度の基礎知識があれば講習会に数回参加することでその技術を体得できるとのことです。パンに使うイースト菌などを素材に講習するそうです。素人のにわか学者が、例えばバニラ味のトマトを作り出すなどが現実のものになりつつあります。)

ヒト以外の分野でのCRISPR/Cas9技術の利用については、それを止めさせるような論調は少ないのが現実です。(学者の方々はすべて慎重に人類に悪影響が無いようにと配慮して進めているとおもいますが。)ゲノム編集以前の遺伝子組換えの時は大豆やトウモロコシなど穀物について反対が強かったのを思い出します(現在進行形でもありますが)。遺伝子組換えは非常に大きな手間が必要であり高度な技術も必要だったので熟練した技術者だけにできることでした。ゲノム編集はそこに大きな違いがあります。この技術が始まったのは2012年ころのことなので非常に歴史は浅い、進化が非常に速いといえます。

ゲノム編集については、ヒトへの応用において議論は尽きませんが研究はドンドン進みます。
受精卵は、生命なのかという根本的な議論にも結論は出そうにありません。カトリックを中心とする宗教的な立場の人は生命であると主張します。(人工妊娠中絶に反対する根拠です) 学者の多くは胚の段階は生命ではないと主張します。でなければ実験もなにもできないのですから。

生命とは何か?という根源現的な問にどう立ち向かうかが我々一人ひとりに課せられているといえます。
参考

このような↓言説もあります。例えば、カトリックの人たちなどは反対するのですが...
「ゲノム編集で遺伝病を治療する」の愚





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